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ロングテール集客とは「御山の大将」になること

御山の大将

ロングテールでの集客流行ってますね。私もそうでしたが、後発組で大した実績もコンテンツもないなら、ロングテールでの集客は必須だと思います。「まずは小さい山から攻略していく」そういう気持ちが大事です。

今日は、ロングテールでの集客の概念を改めてメモしておこうと思います。

キーワードのボリュームとロングテール

あなたも既にご存知だとは思いますが、グーグルやYahooなど各検索エンジンで検索されるキーワードには検索ボリューム(どれだけ検索されたか)が存在します。ある一定以上のボリュームがあれば下記のようにツールで調べることも可能です。

キーワード プランナー:ロングテール

 

今回はキーワードプランナーで検索ボリュームを調べました(グーグルのアカウントを持っていれば、Google Adwords → 運用ツール →キーワードプランナーで使えます。 )。

で、先ほどのロングテールというキーワードであれば、月間の検索ボリュームが3,600回ほどあるよということです。この数が大きいほどビッグワードと呼ばれ、小さいほどスモールワードと呼ばれます。

スモールワードとロングテールワードはほとんど同義で使われることが多く、これらのキーワードを狙ってコンテンツを作成し、集客していくのがロングテール集客と呼ばれる手法です。

各ワードには競合性がある

また、日々世界中の方がWebサイトを立ち上げ、更新していることを考えると、各キーワードには競合(ライバル)がいることは想像に難しくないと思います。かつ、検索ボリュームが大きいほど集客も見込めるため、人気も高くなるわけです。

ビッグワード ⇒ ライバルが多い ⇒ 競争が激しい ⇒ 勝てない
スモールワード ⇒ ライバルが少ない ⇒ 競争が少ない ⇒ 勝てる

つまり、アフィリエイトを始めたばかりの人や若いサイトを育てる場合は、ライバルが少ないキーワード、自分が勝てる場所で勝負しましょうということです。それが今回の「御山の大将」です。

御山の大将とは…

狭い範囲の中で自分が一番だと得意になっている人のこと
goo国語辞書

スポーツの世界でも

私は昔からスポーツが好きなのでスポーツに例えますが、この競合性という概念はスポーツについても同じことが言えます。多分、こちらの方が分かりやすいと思います。

例えば、競技人口が何十万人といるメジャースポーツと数万人のマイナースポーツなら、どちらの方が結果を出しやすいでしょうか?ライバルが少ない分、マイナースポーツの方が結果が出やすい(攻略しやすい)と考えられます。

これはマイナースポーツなら簡単に上達できると言いたいわけではなく、同じ努力をしたとしても結果に違いが出るということを伝えたいです。競合が少ない分、相対的に見ると順位が上がりやすいという意味ですね。

塵も積もれば

世間的には御山の大将と聞くとあまり良い印象はありません。私自身も昔、「そんな小さい世界で結果を出したからっていい気になって、御山の大将をしてるんじゃない」と言われた経験があります(誰に言われたかは忘れましたが…)。

ですが、ことWebの集客にかぎっては、御山の大将になることは素晴らしいことです。自分の勝てる御山で勝負する、そのようにして次々に御山を攻略していくと、いつの間にか牙城(強力なサイト)が出来上がります。

大きな山(ビッグワード)を狙うのはそれからでも遅くありません。

月間検索ボリュームが100なんて意味ない?

あとは、スモールワードやロングテールワードと言っても、そのボリュームの基準は人それぞれだと思います。月間検索ボリュームが1,000回のワードをスモールワードと呼ぶ人もいれば、500回の人もいます。ちなみに、私は1,000回以下のものをそう呼んでいます。

で、結局はどのぐらいの検索ボリュームを狙うかという話ですが、アフィリエイト開始初期は、少なければ少ないほど良いと思います。普通ならボリュームが多い方がみな喜びそうですが、私は昔、検索ボリュームが少ないものを見つけるほどニヤニヤしていました。

なぜなら、検索順位1位を取れるからです。

どんなに少ない検索ボリュームだろうと、検索されるということは需要がある証拠。そこで検索結果の1位に表示されることは非常に意味のあることです。そのようにして検索上位のワードを増やしていけば、アクセスは嫌でも増えていきます。それも記事を追加すればするほど。

たとえば…

では、ロングテール集客の意味とその必要性を理解いただいたうえで、最後に実際の例をご紹介しておこうと思います。

下記に示すサイトは新規ドメインでWordpressを立ち上げた例です。記事を追加し始めてから4ヶ月ちょっと、記事数は60記事ほどのときの様子です。ちなみに、このサイトはトレンド系のブログではなく、あるジャンルのコンテンツブログです。

ターゲットキーワードの検索順位も日々追いましたが、1位を取るものもぽこぽこ現れました。その他のワードも1ページ目が多くなっています。ちなみに、ほとんどが2語または3語からなるキーワードです。

検索順位

 

アクセスもそこそこ増え始めました。

ロングテールの具体例

各キーワード毎の流入も満遍なくきている感じです。

 

その1ヵ月後には、月間1万PVを超えました。

1ヵ月後のアクセス状況

勝てる勝負だけをすること

最後に結論です。今回見ていただいた結果からも分かる通り、個人で1から作ったサイトでもアクセスを集めることは可能です。しかも先ほどのサイトなんかは4ヶ月で60記事、かなりスローペースな方だと思います。それでも結果は出ます。

よくサイト開設3ヶ月はアクセス0を覚悟とか、半年は辛抱が必要だと言われますが、その意見が正解とは限りません。ただし、何度も言いますが勝てる勝負だけすること。このキーワード、このコンテンツなら1位を取れる、そういうワードだけ勝負すれば、アクセスは必ず集められます。

そのためには、キーワードの精査、競合のリサーチ、検索ボリュームのチェック、自身のコンテンツ制作能力の確認など、マーケティングが鍵を握ることは間違いありません。

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最高のコンテンツを作るための3つの条件

アフィリエイトも然りですが、SEOばかりを意識していると、コンテンツの重要性を見失うときがあります。

文頭にキーワードを持ってきた方がいいとか、キーワード比率がどうとか、色々考えてしまうと自然なコンテンツは生まれません。そういったSEO的な調整は、コンテンツが一旦仕上がった段階で行うか、公開後に時間を置いてから効果測定として行う方がいいと私は考えています。

では、普段コンテンツを作るときに私が意識していることといえば、3つしかありません。それを今日は話そうと思います。あくまで私個人の意見なので他の方にはそれぞれのスタイルがあるとは思いますが、1つの解として結果も出ているスタイルなので、参考になればと思います。

深く、広く、独特に

最初に結論を言ってしまいますが、私がコンテンツを作るときに意識していることは、以下の3つです。

  • 専門性
  • 網羅性
  • 独自性(オリジナリティ)

もちろん、毎回これら全てを満たしたコンテンツが作れるわけではありません。検索順位はあくまで相対的な価値で判断されるため、ライバルサイトのレベルが低ければ、それなりのコンテンツでも上位を取れるのも事実です。

とは言うものの、せっかく作るのならば、今できる最高のものを作るのがクリエイターとしての本望だと私は思います。

コンテンツ=情報

Web業界ではよく「コンテンツ、コンテンツ」と呼ばれますが、ここで改めて定義し直してみたいと思います。

コンテンツ(Content)は日本語に直すと、「中身」や「内容」という意味があります。つまり、サイト内に作られた「内容」をそう呼ぶわけですが、簡単に言えば情報を指していると言えます。

どんなサイトでもそうですが、結局そこにあるのは情報です。その情報に価値があるとユーザーが判断すれば、多くのユーザーが利用してくれるようになりますし、検索結果でも上位に上がるのだと私は信じています。

そして、そのためには先ほど挙げた3つの条件が必要なのです。

専門性

まず情報には「深さ」があります。より専門的に述べられた情報ほど深いと判断し、ありふれた情報に対しては浅いといえます。

たとえば私たちが病院に行ったときに医者の発言が信用できるのはなぜでしょうか?それは医者=専門家という認識があるためです。専門家が述べた情報であれば、それは無条件に専門的な(信頼できる)情報だと感じてもらうことができます。

では専門家でなければ信用してもらえないのかというと、そんなことはありません。たとえば、裏金で無理やり医師免許を取った全く能力のない医者と、医師免許は持っていないものの戦場において数千回以上の医療経験をこなした医者ならば、どちらに手術してほしいでしょうか?

つまり、肩書きというブランドも印象を決める大事な要素ではあるものの、本当に大事なことは中身だということです。他にはない専門的な情報だからこそ、ユーザーは特別だと感じてくれます。

網羅性

情報には「広さ」もあります。たとえば「スポーツ」について語ってくださいと言われれば話せることはたくさんありますが、それが「スポーツ」→「野球」→「攻撃」→「バント」という風にキーワードが狭まっていくと情報の広さも変わってきます。

そして、コンテンツを作る際はこの情報の広さを意識し、網羅的に満たしてあげるページを作るべきです。

せっかくあなたが作ったページにユーザーが訪れても、その網羅性が60%しかなければ「何だか物足りないな」と感じ、足りない情報を探すために他のサイトへ行ってしまうわけです。でももし、その網羅性が100%と言わずとも90%も満たしていれば、ユーザーは満足します。

そして、ユーザーを満足させることで「このサイトには他にも良い情報がありそうだ」と思ってもらうことができ、リピーターになる可能性が高まるわけです。

ただし、ただ網羅的に情報を集めるだけでは、他のサイトと差別化するのは難しいです。それではウィキペディアやNAVERのようなまとめサイトと変わらなくなってしまいます。他のサイトと差別化するには、1つ目の「専門性」と次に解説する「独自性」が重要になります。

独自性(オリジナリティ)

最後は「独自性」です。ただし独自性といっても、自分がゼロから生み出した情報というわけではありません。

ランサーズなどのクラウドソーシングでよく見かける依頼に、「オリジナルな文章で書いてください」と注意書きがありますが、あの説明では抜けているように感じます。あれでは、「自分独自の情報を書いてください。」と言われているような気になるためです。

(そう思うのは私だけでしょうか・・・?)

独自性(オリジナリティ)とは、あくまでオリジナルの方法で情報を伝えるというだけです。

たとえば、先ほど「網羅性」の解説でスポーツの話を出したと思いますが、あれも独自性と言えます。情報の網羅性に関する話題は既に出回っている情報ではありますが、スポーツを交えて解説することでオリジナルのコンテンツになっています。

つまり、独自性とは過去の体験や自分なりの考えで語ることを言います。

Googleが掲げる10の事実

検索エンジン「グーグル」のトップページではいきなり検索入力画面が表示されますが、ちゃんと会社概要などのページもあります。またその中には「Googleが掲げる10の事実」というページがあり、実はここにも検索順位の秘密が隠されています。

Google が掲げる 10 の事実 – 会社情報

 

そのページの1番最初にあるのが、

「1.ユーザーに焦点を絞れば、他のものはみな後からついてくる。」

です。

つまり、先ほど挙げた3つの条件のように、ユーザーのことを真剣に考え、それをページ上で表現できれば、結果は自然についてくるということです。

まず出来ることからやる

ただし、ここまで話しておいてこんな事を言うのもなんですが、最初から全てを満たそうとする必要はありません。特に1つ目の専門性は簡単にできることではないためです。専門性を表現するには、その分野に対する勉強や実践も必要になりますし、時間もかかるためです。

そのため、最初は2つ目と3つ目から実践してみることをオススメします。

ユーザーが知りたい情報をちゃんと返す(網羅性)、コンピューターが自動で書いたようなありふれた文章ではなく、自分なりの伝え方で語ること(独自性)、この2つを満たすだけでも十分に価値あるコンテンツを生み出すことは可能です。

ウェブサイトのアセットアロケーションも調整が必要

投資の世界ではよく、アセットアロケーションの分析・調整が大事だと言われます。1つの資産に偏り過ぎてもいけないし、「あれもこれも」と手を出し過ぎるのもよくありません。バランスが大事です。

ただ、中には…

分散投資は、リスクヘッジではなく「無知に対するヘッジ」。
by ピーター・リンチ

と主張する方もいれば、

「卵は一つのカゴに入れるな」

のように、昔から伝えられる投資の格言もあります。

 

結局「集中投資」と「分散投資」どっちが正解?

こういう話をしていると、すぐに結論を出そうとする人がたまにいます。ですが、私個人の意見としては、どっちが正解ということはないと思っています。

例えばウェブサイト投資であれば、スタートアップの収益基盤を作る時期は1つのサイトに集中して資産化する方が効率的ですし、サイトが育ってくれば新たな収益サイトでキャッシュポイントを作り、分散投資にシフトしていく方がいいと思います。

このように、”集中”するか”分散”するかはその人の状況や経済状態にもよるわけです。肝心なことは自分でしっかりと考えて、自分なりの戦略を立てることです。

あと、ウェブは少し特殊

また単純にアセットアロケーションと聞くと、一定アセットに偏らないよう不足したアセットを補うのが普通だと思いますが、ウェブサイト投資の場合は少し様子が違います。なぜなら、ウェブサイトの場合にはサイト同士で協力し合い、シナジーを生み出せるためです。

これは他の投資には無い概念では?

たとえば、投資信託を例にとっても、楽天でREITを購入し日興証券でもREITを購入したからといって、それぞれの収益にシナジー効果が生まれることはないと思います。ですが、ウェブサイト投資の場合はこれが可能です。

これまた例えを出しますが、もし強力な脚痩せダイエットのサイトを持っていれば、新たに二の腕ダイエットのサイトを増やせばシナジー効果でお互いの収益を相乗的に増やすことも可能です(SEO等ウェブの仕組みの話はここでは控えます)。

シナジー効果が生まれると…

ではシナジー効果が生まれるとどんなことが起きるかというと、単純な話、検索順位が向上します。この概念をうまく活用できる人は、本来のサイトの能力以上に成果を出すことも可能です。

たとえば、今あなたのAサイトはメインキーワードで検索2~3ページ目に表示、近似ジャンルのBサイトのメインキーワードは1ページに表示されているとします。このときBサイトからAサイトにアクセスを流した場合、Aサイトも1ページに表示される可能性があるわけです。

(被リンクだけを煽っているわけではありません…)

このように2つ目のサイトというのは、そのサイトの資産価値以上に、既存サイトのサイト資産価値も高めることができるということです。

つまり、1+1=2ではなく、

3、4、いやそれ以上になる可能性もあるわけです。

 

結論

思うがままに書いてしまいアセットアロケーションの話があまりありませんでしたが、結論としては初めの方でもお話した通り【集中】→【分散】の流れがいいと思います。

私も今でこそ数十のサイトを所有していますが、最初から何個も収益化できていたわけではありません。うまくいったサイトもあれば失敗したサイトもあるわけです(失敗したサイトの方が圧倒的に多い…)。ですが、初めの方で意識した点は、今最も収益性の高いサイトから強化することでした。

その後に近似ジャンルで新たなメインサイトを作り、牙城を固めました。そして、収益基盤が出来上がってきた段階で次のジャンルに移っています。

 

なので、もしあなたが今まだ特定の得意ジャンルを持っていないのでしたら、まずは本命のターゲットジャンルを決めてみてはいかがでしょうか?最初は1つのサイトだけでアセットを組むだけでいいと思います。各サイトでどれ程の収益を得たいか考えるのは、その後でも遅くはないです。