3段階の検索意図とは
ユーザーが検索エンジンで何かを調べる際、そこには3段階の意図があります。
- 行動(購入、入会、申し込み)前
- 行動
- 行動後
これらは検索キーワードを見れば意図を汲み取ることが出来るのですが、いざウェブコンテンツを作ると検索ボリュームや上位表示までの難易度に目が行きがちで、「ユーザーの検索意図を元にコンテンツを作る」という意識を忘れがちになります。
そこで今日は、改めて3段階の検索意図を見直すとともに、各段階のユーザーをどう成約まで導くかについて考えていきたいと思います。
具体例
今回、検索意図やキーワードの解説をするにあたり、具体例があった方が分かりやすいと思います。なので、試しに「Wimax」を例に出してみます。「Wimax」とは、Wifiのような小型通信機器と同様、PCに繋ぐことでインターネットを利用することができるものです。
行動(購入、入会、申し込み)前のユーザー
「Wimax」の例で考えた場合に、行動(購入、入会、申し込み)前のユーザーが検索する目的は「Wimax」を知ることです。たとえば、もしあなたが「Wimax」という言葉をまだ知らず、この場で初めて知ったとします。
その場合、あなたならどんな行動を取りますか?多くの方はネットで「Wimaxとは」「Wimax 意味」「Wimax なに」などのキーワードで調べると思います。これが知るための行動です。そして、まずはWimaxが一体何であるかを知ることになります。
そこから更に、機能・性能や料金などが気になり始め、「Wimax 機能」「Wimax どうなの」「Wimax 料金」「Wimax 支払い方法」「Wimax エリア」「Wimax 口コミ」「Wimax 活用法」と検索するかもしれません。この段階になってくると、単純な興味本位で調べていた状態から、購入への意識が芽生えてきます。
中には、WifiとWimaxどちらにしようか迷っており、「Wimax Wifi 比較」「Wimax Wifi どっち」など、何かと比較したコンテンツを求めるユーザーもいると思います。
この「行動前のユーザー」においては、まだ購入する意思を持っていないユーザーも多いため、コンテンツによりどれだけ魅力・必要性を伝えられるかが成約までのポイントになります。そのため、まずは売り込みを最小限に控え、しっかりと情報を得てもらうことが重要です。
「行動前のユーザー」で出てきたキーワード
- 【知りたい】
- 「Wimaxとは」
- 「Wimax 意味」
- 「Wimax なに」
- 【もっと知りたい】
- 「Wimax 機能」
- 「Wimax どうなの」
- 「Wimax 料金」
- 「Wimax 支払い方法」
- 「Wimax エリア」
- 「Wimax 口コミ」
- 「Wimax 活用法」
- 【比較したい】
- 「Wimax Wifi 比較」
- 「Wimax Wifi どっち」
行動のユーザー
次に行動するユーザーが検索するキーワードのお話です。この段階になると、ユーザーは心の中でほぼ行動(購入、入会、申し込み)することを決めており、あとはどこで買うかの判断をしている状態です。そのため、メインのキーワードは行動を意図する言葉になるので「Wimax 申し込み」「Wimax 購入」「Wimax 契約 どこで」などが考えられます。
また、ユーザーが何かを購入する際、基本的に出来る限り安いところを探している(損をしたくない)ので、「Wimax 最安値」「Wimax 激安」「Wimax 格安」などのキーワードもよく見られます。
その他、安く購入するという意味では、「Wimax キャンペーン」「Wimax お得」「Wimax 割引」なども考えられるでしょう。
この「行動するユーザー」においては、既に購入する意思を持っているため、だらだらとWimaxについて語る必要はありません。ユーザーにとって最も喜ばれる(安い、便利、安心.etc)ポイントを伝えるとともに、自信を持って購入を促してください。
「行動するユーザー」で出てきたキーワード
- 【購入したい】
- 「Wimax 申し込み」
- 「Wimax 購入」
- 「Wimax 契約 どこで」
- 【安く買いたい①】
- 「Wimax 最安値」
- 「Wimax 激安」
- 「Wimax 格安」
- 【安く買いたい②】
- 「Wimax キャンペーン」
- 「Wimax お得」
- 「Wimax 割引」
行動後のユーザー
行動後のユーザーと聞くと、「既に購入しているので、もう購買ユーザーにはならない」と思われがちですが、私はそうとは思いません。なぜなら、まだ買った経験がないユーザーよりも、既にお金を出した経験のあるユーザーの方が、購入に対する心理的ハードルが下がっているためです。
たとえ、既にWimaxを持っているユーザーだとしても、現在使っている機種に満足していない場合には、「Wimax 機種名 繋がりにくい」「Wimax 業者名 圏外」などで検索する方がいます。そういった方に、もっと最適な商品を紹介することで、買い直してくれる可能性があります。
また、古くなってきたので買い換えたいユーザーは「Wimax 機種変更」「Wimax 乗り換え」「Wimax 買い替え」などで検索するでしょうし、何かの理由で2台目が必要な場合には「Wimax 複数」「Wimax 2台目」などでの検索も予想できます。
更には、Wimax自体を紹介せずとも、それにまつわる関連商品を紹介することもできます。たとえば、クレードルが良い例です。クレードルとは、Wimaxを設置しておくための台のようなものです。WimaxはWifiモデムのように立てて置いておくことができません。そのため、置き場所に悩んでいる方は意外に多いと予想できます。
ためしに楽天市場とアマゾンでクレードルがアフィリエイトされているか確認したところ、やはりたくさん出品されていました。
【楽天市場】
【アマゾン】
こういった悩みを抱えるユーザーなら「Wimax クレードル」や「Wimax 据え置き」などで検索するケースもあります。オプション商品が多いジャンルなら、この方法でアフィリエイト商材をどんどん増やすことが出来ます。
この「行動後のユーザー」においては、主にユーザーの悩みや不満を解消してあげるコンテンツがメインになります。ただ、基本的には「新たに購入したい」ユーザーよりも「現状を改善したい」ユーザーの方が多いため、成約に繋げるには難易度が高いと言えます。その代わり、この段階のユーザーをターゲットにしているサイトは少ないため、ライバルは少ないです。
「行動するユーザー」で出てきたキーワード
- 【購入したが不満がある】
- 「Wimax 機種名 繋がりにくい」
- 「Wimax 業者名 圏外」
- 【買い換えたい、追加で買いたい】
- 「Wimax 機種変更」
- 「Wimax 乗り換え」
- 「Wimax 買い替え」
- 「Wimax 複数」
- 「Wimax 2台目」
- 【関連製品、オプションなど】
- 「Wimax クレードル」
- 「Wimax 据え置き」
まとめ
以上、3段階の検索意図についてですが、どれも共通していることは検索意図に隠されたユーザーの欲求や願望、不満を理解するということです。それさえ理解してしまえば、後はその解決策を探すか勉強し、文字にして伝えていくだけになります。
スピード感を持ってサイトを構築していくには、とにかく走り出す行動力も必要ですが、きちんとゴールを設定したうえで制作を進めると、より最短で成果が出せると感じています。