ウェブサイトのアセットアロケーションも調整が必要

投資の世界ではよく、アセットアロケーションの分析・調整が大事だと言われます。1つの資産に偏り過ぎてもいけないし、「あれもこれも」と手を出し過ぎるのもよくありません。バランスが大事です。

ただ、中には…

分散投資は、リスクヘッジではなく「無知に対するヘッジ」。
by ピーター・リンチ

と主張する方もいれば、

「卵は一つのカゴに入れるな」

のように、昔から伝えられる投資の格言もあります。

 

結局「集中投資」と「分散投資」どっちが正解?

こういう話をしていると、すぐに結論を出そうとする人がたまにいます。ですが、私個人の意見としては、どっちが正解ということはないと思っています。

例えばウェブサイト投資であれば、スタートアップの収益基盤を作る時期は1つのサイトに集中して資産化する方が効率的ですし、サイトが育ってくれば新たな収益サイトでキャッシュポイントを作り、分散投資にシフトしていく方がいいと思います。

このように、”集中”するか”分散”するかはその人の状況や経済状態にもよるわけです。肝心なことは自分でしっかりと考えて、自分なりの戦略を立てることです。

あと、ウェブは少し特殊

また単純にアセットアロケーションと聞くと、一定アセットに偏らないよう不足したアセットを補うのが普通だと思いますが、ウェブサイト投資の場合は少し様子が違います。なぜなら、ウェブサイトの場合にはサイト同士で協力し合い、シナジーを生み出せるためです。

これは他の投資には無い概念では?

たとえば、投資信託を例にとっても、楽天でREITを購入し日興証券でもREITを購入したからといって、それぞれの収益にシナジー効果が生まれることはないと思います。ですが、ウェブサイト投資の場合はこれが可能です。

これまた例えを出しますが、もし強力な脚痩せダイエットのサイトを持っていれば、新たに二の腕ダイエットのサイトを増やせばシナジー効果でお互いの収益を相乗的に増やすことも可能です(SEO等ウェブの仕組みの話はここでは控えます)。

シナジー効果が生まれると…

ではシナジー効果が生まれるとどんなことが起きるかというと、単純な話、検索順位が向上します。この概念をうまく活用できる人は、本来のサイトの能力以上に成果を出すことも可能です。

たとえば、今あなたのAサイトはメインキーワードで検索2~3ページ目に表示、近似ジャンルのBサイトのメインキーワードは1ページに表示されているとします。このときBサイトからAサイトにアクセスを流した場合、Aサイトも1ページに表示される可能性があるわけです。

(被リンクだけを煽っているわけではありません…)

このように2つ目のサイトというのは、そのサイトの資産価値以上に、既存サイトのサイト資産価値も高めることができるということです。

つまり、1+1=2ではなく、

3、4、いやそれ以上になる可能性もあるわけです。

 

結論

思うがままに書いてしまいアセットアロケーションの話があまりありませんでしたが、結論としては初めの方でもお話した通り【集中】→【分散】の流れがいいと思います。

私も今でこそ数十のサイトを所有していますが、最初から何個も収益化できていたわけではありません。うまくいったサイトもあれば失敗したサイトもあるわけです(失敗したサイトの方が圧倒的に多い…)。ですが、初めの方で意識した点は、今最も収益性の高いサイトから強化することでした。

その後に近似ジャンルで新たなメインサイトを作り、牙城を固めました。そして、収益基盤が出来上がってきた段階で次のジャンルに移っています。

 

なので、もしあなたが今まだ特定の得意ジャンルを持っていないのでしたら、まずは本命のターゲットジャンルを決めてみてはいかがでしょうか?最初は1つのサイトだけでアセットを組むだけでいいと思います。各サイトでどれ程の収益を得たいか考えるのは、その後でも遅くはないです。

サイト売買はM&Aの中でも事業の一部譲渡

世間で言われるM&Aとは「Mergers(合併)and Acquisitions(買収)」の意味ですが、サイト売買の市場でも、サイトM&Aと言われる場合があります。ただ、一般的なM&AとサイトM&Aは少し違います。その辺の違いを少し見ていこうと思います。

株式が絡まない

通常のM&Aと決定的に違う点はまず、株式の譲渡が一切発生しない点でしょう。

もちろんM&Aでも株式譲渡する場合とそうでない場合がありますが、サイト売買の場合には株式の譲渡はまず発生しません。つまり、M&Aでいうところの事業譲渡にあたります。

また多くの場合、サイト運営者は複数サイトを所有していることが多いですし、そうでないとしても他サービスを展開していることが多いので、事業譲渡の中でも特に一部譲渡に該当すると言えます。

図で表すとこんな感じです。

M&Aのイメージ

 

不動産の売買に例えると分かりやすい

これは不動産に例えると非常に分かりやすいですね。

不動産業者は通常、いくつもの物件を抱えているはずです。「1件しか持っていません」というのは考えにくいです。そして、その中から賃貸として貸し出したり、商品として売却したりしていると思います。

ウェブサイトも全く同じで、サービスとして運用することもあれば、事業として売却することもできます。このように考えてみると、今ウェブサイト売買の市場が伸びてきているのもうなずけますね。また、その流れは今後更に加速していくことは間違いないでしょう。

ウェブサイト投資の現状と、今後の可能性や市場の流れについて

ウェブが資産に!?

いま私が「ウェブサイトは資産だ。ウェブサイトを売買することや所有することは資産運用だ」と言ったら、あなたは驚くでしょうか?

現在の日本では、ウェブサイトを投資と捉える人はまだまだ少ないです。市場としては2008年頃からスタートしており、2016年現在で8年ほど経過しています。ですが、このマーケットに参入している方はアフィリエイターがほとんどで、「一般の投資家がウェブサイト投資をしている」という事例はあまり耳にしません。

ウェブサイト投資の市場は若い

「IT」という専門性のある業種と、「投資」というお金を扱う世界の接点が少ないというのも、「ウェブ=資産」という概念が浸透しにくい要因なのかもしれません。また、インターネット自体が普及してから、たかだか20年ちょっとしか経っていないですし、まだまだ若い市場なわけです。

そう考えると今後ウェブに対する世間の考え方も変化してきて、今でいう不動産や株式、投資信託、債券、通貨などと同様に、アセットの1つとして勘定される時代が必ず来ると私は考えています。

会社からの給料だけに頼ることに不安を覚えた個人がウェブに投資する。誰でも参入できるし、リスクもコストもほとんどかからないビジネスだからこそ、今後もネットビジネスにチャレンジする人が増加することは間違いないと言えます。

そうなれば、ウェブサイトが資産として見られるのは当たり前の流れかもしれません。

「アフィリエイター」→「投資家」という流れ

おそらく今の流れを見ていても、当面でウェブサイト投資をする人はIT業界の人が中心になることと思います。なぜならウェブサイトを運用した経験、制作した経験があれば、投資の経験がなくともその収益性の良さが肌で理解できるためです。

逆に、一般の投資家(例えば株式投資化やFXのとレーダー.etc)がウェブサイト投資に気付き、実行に移すのはもう少し先だと見ています。なぜなら、ITという専門性ゆえに参入障壁が高いためです(実際、やれば誰でもできるのですが…)。

更に、今の日本ではウェブサイトの制作会社はたくさんあっても、ウェブサイトを投資と捉えてサポートできる会社は、無いといっても過言ではないでしょうか?そもそも、ほとんどのサイト売買サービスは売買プラットフォームの提供までに留まり、その取引が適正に行われているのか、取引されたサイトが今後も資産として活きるのかを考えているのかは疑問です。

話が逸れたので戻しますが、もし投資家がウェブサイト投資の存在に本当の意味で気付いたら、今の相場観とか資産としてのサイトの価値は飛躍的に上がると予想しています。なぜなら、投資家は収益性に素直であり、リスクとリターンを想定したうえで実直な取引を行うためです。

ウェブサイト投資の威力

今のウェブサイト投資の相場観では、月収の12ヶ月分が売却価格の相場となっています。これは月利で見ると8%以上、年利なら100%という、投資としてはかなり異常な数値です。ウェブサイト(投資信託で言えば元本)を所持したまま、投資資金を1年で回収できてしまうわけです。

不動産投資など多額な資金を投入して年利数%の投資をしている方が知ったら、今すぐにでも飛びつきそうな数字ですね。

私自身もこれまで、様々な投資に挑戦してきました。大学に入って株式投資を始めたのをきっかけに、ここには書けないような失敗もしてきました。ですが、今こうやってウェブの業界に参入し、これだけ収益性の高い事業・投資に出会えたことに喜びを感じています。

ウェブサイト売買は、同じ業界の方はもちろん、投資家の方こそオススメの資産運用です。

ウェブサイト投資の儲け方は2パターン

「ウェブサイト投資に挑戦してみたい!」そう思う人も最近は多いと思います。そして、それはとても賢い選択だとも思います。ですが、何事もルールを知らずにゲームはできません。ウェブサイトの投資にもルールがあります。でも、儲け方のルール簡単、2つしかありません。

あなたは、どっちの方法でウェブサイト投資の利益をあげたいでしょうか?

キャピタルゲインとインカムゲイン

ここからは、投資の概念で進めていきましょう。

先ほど儲け方は2通りあるとお伝えしましたが、それはキャピタルゲインとインカムゲインです。投資経験者なら一瞬で理解できる言葉だと思います。

一応説明しておくと、キャピタルゲインとは売却益による利益のことで、株式投資でいえば株式の売買益、FXなら通過価値の差益、不動産なら売却益などがこれにあたります。逆にインカムゲインとは利子収入や分配のことを意味し、株式投資の配当やFXのスワップ金利、不動産の家賃収入がこれにあたります。

ではウェブサイト投資の場合はというと、

  • サイト売買による売却益=キャピタルゲイン
  • サイト運用に広告収入=インカムゲイン

以上のように捉えることができます。

どっちがいいのか?

ではどちらの方がいいのか、儲かるのかという話ですが、これは時と場合によります。ウェブサイトのアセットアロケーションも調整が必要で収益サイトの所有比率について触れていますが、儲け方についても答えというのは存在しません。

もちろん、両方とも駆使して儲けていくのも1つの解です。サイトマートでもそうしています。

こんな状況なら…

もしあなたが既にウェブサイトを持っているなら、そのサイトを売ることでキャピタルゲインを得ることは可能です。逆に、まだウェブサイトを1つも所有していないのであれば、新規で購入しインカムゲインを得ることも可能です。

いずれにしても、あなたのウェブサイト投資への重要度、今後の事業比率をどれぐらいにしたいのかで方針は変わってくると思います。もしウェブサイト投資の事業比率を高めたいのあれば、売却は控えた方がいいかもしれません。

なぜなら、既に安定収益を獲得しているサイトには相当な資産価値があるからです。また、急いで売らずとも毎月安定的に収益も入ってくるため、そもそも急いで売る必要もありません(新規ビジネス立ち上げ資金が必要なら話は別)。

たまに「運営サイトが多くて手が回りません…」という方もいますが、それなら最適な外注さんかパートナーを探せばいいだけです。現に、弊社で保有するサイトの中にも、フル外注に成功しているサイトがあります(やることと言えば、毎月メールでお礼を言うだけです)。

 

そのようにして得たインカムゲインをコツコツと溜め、新たなサイトを追加購入していく。こういったキャッシュポイントの増やし方は、不動産や債権、投資信託などと変わりませんよね。再投資して資産を増やしていくという本質では、他の投資とウェブサイト投資は変わらないです。