最近、外部のお仕事や自社サイトのカテゴリー構造を改修している中で、改めてキーワードについて考える機会が多くありました。せっかくなので、ここで私なりのキーワードの掘り下げ方をまとめておこうと思います。
キーワード=言葉(言語)
まず最初に前提条件から。本当に当たり前過ぎて何を言い出すんだと言われそうですが、キーワードと言っても言葉です。日本語です。これからキーワードの「広さ」や「深さ」について触れていきますが、これってマーケティング能力とかじゃなくて、完全に国語の能力です。
余談ですが私は昔、国語が大嫌いで小学校の頃から漢字も全然勉強せずに育ったせいで、大学受験で非常に苦労しました。そして、浪人してからは国語の重要性に気付き、小学校の文章問題からやり直しました。
その後、受験期には「小論文を学ぶ―知の構築のために」を読み、言葉の概念や文章構成について学びました。あの時、自分の言語能力の未熟さを認め、しっかり国語を学んでおいて本当に良かったと思っています。
『なんでそんな話をするの?』
と言われそうですが、私のキーワードに対する考え方というか捉え方は、実は先ほどの本で学んだことが非常に役に立っています。ビジネスとは全く関係のない本であるにもかかわらず、いま役に立っているということは、国語能力が必要だという証拠だと思ったのでお話しておきました。
キーワードの広さと深さ
この話をすると「ロングテール集客の話」に似てくるものがあるのですが、キーワードには「広さ」と「深さ」という概念があります。
広いとは言葉の意味合いが広いということで、ビッグワードとも言うことができます。逆に、掘り下げたキーワードというのはそれだけ意味が狭まりますので、スモールワードと言えるでしょう。
たとえば…
ではここで、少し具体的な例に入っていこうと思います。具体例を出すときは、誰でも見ても分かりやすいサンプルがいいです。ここでは中学校の勉強に例えてみます。
中学校の主要受験科目には、国語、数学、理科、社会、英語の5科目があります。
これらを元に、まずは最も広いキーワードを定義してみます。ここでは、「受験科目」が最も意味の広いキーワードとしましょう。受験科目は先ほど挙げた5科目を包含するキーワードです。
そこから一段階掘り下げたものが、各科目のキーワードとなり、「国語」や「数学」などがそれにあたります。このように、言葉の意味を掘り下げていくとキーワードも自然と掘り下がっていきます。
では、数学というキーワードを更に掘り下げてみると、「方程式」や「二次関数」などがあります。ここまでくるとキーワードの選択肢が無数に増えてきます。このように掘り下げるほどロングテールワードとなっていきます。
この記事のタイトルはキーワードの掘り下げ方としましたが、ロングテールキーワードの見つけ方と言ってもいいかもしれません。
で、先ほど挙がってきた方程式などのキーワードを活用して「方程式 解き方」とか「方程式 例題」など2語や3語の組み合わせを作って挙げれば、実際に作成するコンテンツのターゲットワードが出来上がるわけです。
この手順で考えていけば、コンテンツは無限に作れそうではないですか?
カテゴリー設計にも関係してる
また、ここまで考えてきたキーワードの概念は、サイトを作る際のカテゴリー設計にも応用できます。
例えば、受験勉強の攻略サイトを作ろうとするならば、第二階層のカテゴリーは「国語」「数学」・・・となるでしょうし、数学の下に更にカテゴリーを作成するなら「方程式」「二次関数」となるはずです。
国語
数学 – 方程式
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∟ 二次関数 – 二次関数 例題
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∟ 二次関数 解き方
理科
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カテゴリー設計を誤るとかなり損をする
こうやって見てみるとカテゴリー設計は簡単そうに見えますが、実はもったいないことをしているサイトは多いです。同じようなカテゴリー名が並んでいたり、そのカテゴリー内にどのようなコンテンツがあるのか見て取れないようなカテゴリーになっていたり。
そういう作りになっていると、本来カテゴリートップページでミドルワードの集客ができていたはずのアクセスを取りこぼしたり、ユーザーが欲しい情報を見つけられずに離脱する可能性もあります。かなり損です。
詳しいカテゴリー設計の話はまた別の機会に話そうと思いますが、キーワードの概念は単一記事の作成に限らず、サイト全体の構造にも関わってきますので、しっかりと抑えておきたいところです。